転載・・・。

日光消毒についての豆知識


晴れた日には布団を日に当てたり、まな板を干したりすることがありますね。
では、実際、日光に当てると、どのような作用があるのでしょうか。今回は、
日光に当てたときに期待できる効果と、日光の上手な当て方をご紹介します。

★日光に当てたときの効果

布団などを日光に当てると、その熱により水分が蒸発して乾燥し、湿気を好む
菌の繁殖を防ぐのに役立つといわれています。それに加えて、日光に含まれる
紫外線によって殺菌効果も期待できます。これは、細菌やウイルスの核酸(生
命活動の維持に重要な働きをするDNAやRNA)が、紫外線を吸収すると化学変化
を起こし、細菌やウイルスが増殖できなくなるからだそうです。

※ただ、すべての細菌やウイルスの核酸に化学変化が起きるとは限らず、100%
 殺菌できるということではありません。


★上手に布団を干そう

●布団を干すときの注意点

紫外線の殺菌効果は、紫外線が当たった場所にだけ有効です。布団を干す場合
は途中で裏返し、表も裏も紫外線を当てるようにしましょう。その際、紫外線
による生地の色あせや傷みを防ぎたい場合は、殺菌効果は多少落ちますが、布
団をカバーで覆って干すといいそうです。また、黒色など濃い色のカバーにす
ると、日光を速く吸収して布団が乾きやすくなるそうですよ。

●布団を干す時間帯

通常、1日の中では早朝と夕方以降は湿度が高くなります。晴れた日の10〜14時
ごろは紫外線が強く湿度も低いので、布団を干すのに適した時間帯といわれて
います。この時間帯を基本に、紫外線の強い夏は両面で1〜2時間、冬は両面で
2〜3時間程度(途中で裏返しながら)を目安に干しましょう。雨が降った翌日
は湿度が高いことが多いので、晴れても干さないほうがいいでしょう。

●布団を干す頻度

綿布団は吸湿性が高く、放湿性が低いので、晴れた日(雨が降った翌日は除く)
はできるだけ干すようにしましょう。羊毛布団や羽毛布団は、綿布団より放湿
性に優れているので、綿布団のように頻繁に干す必要はありません。製品にも
よりますが、羊毛布団は月1〜4回、羽毛布団は月1〜2回程度を目安に、風通し
のよい日陰に干すといいそうです。日陰でも紫外線は当たるので、ある程度の
殺菌効果は期待できます。


★台所用品の干し方

台所で使うまな板などは、市販の洗剤や除菌剤などを使って手入れすることが
多いかもしれませんが、紫外線の殺菌効果を利用してみてはいかがでしょうか。

●まな板

木製のまな板は直射日光に長時間当てると、反ったり割れたりして変形の原因
になるので、風通しのよい所で陰干しをしましょう。また、プラスチック製の
まな板はほとんど吸水性がなく、雑菌などが繁殖しにくいといわれていますが、
使用時にできた小さな傷に水分がたまり、雑菌が繁殖することもあります。晴
れた日はできるだけ、10〜14時ごろの間に両面で3時間以上(途中で裏返しなが
ら)天日干しするといいようです。

●ふきん・スポンジ

台所で使うふきんやスポンジは、食べ物のかすや水分などを含み、雑菌が非常
に繁殖しやすくなっています。使ったあとはきれいに洗い、ふきんは広げてか
け、スポンジはラックなどに立てかけて、ふだんから乾きやすい状態にしてお
きます。そして、晴れた日はできるだけ、紫外線の強い10〜14時ごろの時間帯
を選んで、3時間以上天日干しするといいでしょう。

日光を当てるというのは、特別なものを用意する必要もなく、手軽で効果的な
消毒方法といえます。清潔で快適な生活を送るために、日光消毒するものの性
質をよく把握して日光の殺菌効果を上手に利用したいですね。

※天日干しにする際は製品の取扱説明書などをよくお読みのうえ、実践してく
 ださい。